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書評「偶然とは何か」 竹内 啓 [わたしの書評]

 そう聞かれても一言では言い尽くせない。偶然が人にとって問題となるのは、それが不運を呼び込むときだろう。偶然の対極に必然があると考えがちだ。

 必然は論理的に予測可能なときに我々が吐く言葉だ。数学的論理を含む科学的論理をすべて包含する。したがって科学的論理過程にはニュートン的決定論が暗黙のうちに約束されている。しかし幸か不幸か、量子力学が誕生して以来、決定論は後退し、簡単に偶然に逃げてしまう。良い例がリスク管理の甘さだ。ss-DSC03335.jpg

 「近代的」偶然は、確率論という武器を振り回し、非決定論的思考の基盤を提供している。一方科学は非決定論的事象を極小にすべく努めている。ハイゼンベルグの不確実性がいつまでも偶然の枠内に収まっているとは思えない。

 本書は、偶然から逃げるのではなく、むしろその積極的な位置付けを試みようとする一冊だ。多方面に浮遊している「偶然」を精査して、「偶然」は「必然」対する邪魔者ではなく、論理的に本質的な要素であることを語ろうとしている。

*今日からクリスマス頃まで休みます。誰も気にしないよ。ごゆっくり。


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砒素をえさにする細菌 [徒然なるままに]

 日本時間12月2日午前4時から米航空宇宙局(NASA)の記者会見が行われた。、カリフォルニア州モノ湖で発見された微生物の発見に関するもので、微生物は「GFAJ-1」と呼ばれている。生物が生存することが不可能なほどヒ素濃度が高いモノ湖で、ヒ素を代謝に使用して生存しているというのだ。 

 生命の維持に不可欠な元素がなくても生きられる細菌が、通常の環境とは異なる米国の塩水湖で見いだされたと、NASAの研究グループが発表したことは、地球外に求めなくてもこの地球上に全く異質な生命体がまだまだみいだされたという可能性を導いた。ss-DSC03349.jpg

 生物のタンパク質やDNAには、今日までのところ必須元素として「P(燐)」が重要な役割を担っているが、その燐の変わりを「砒素(ひそ)」が担っているという細菌だ。炭素の代わりをシリコンがに担っている物質もかつて話題となった。

 砒素が必ずしも猛毒物質としての機能を持たない生命体が存在していると言うことだ。
そこまで行かなくても、高温の硫黄温泉に居着く細菌類もすでに我々は知っている。

 知的生命体の発見にはまだ遠いが、探索すべき星が増えたと言うことだ。地球外生命体が発信したと思われるパルス信号が見いだされたというのも今年のことだ。

 蛸入道的な火星人とは異なる、かつ地上ではまだ見つかっていない生命体が本当にあるのか、楽しみだ。


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学者の階級・格差 [徒然なるままに]

 かつて、日本にはいまの高校とは違う大学予備校としての高校(俗に言う旧制高校)があった。ナンバースクールとも呼ばれ、第一高等学校という風にほぼできた順番に番号が振られていた。第一は東大に、第三は京大に設けられたようなものだった。新制大学発足と共に大学へ吸収合併させられ、多くの場合大学教養部(1,2年)の一般教養課程を担当させられた。同じ教授でも学部の教授ss-DSC03354.jpgよりも一段低く見られていた。必要性がなかったからか、教育に専念する人を目的として作られた組織だったからか、高校の先生方はほとんど博士号をお持ちでなかった。これも低く見られる一因だった。

 さて十年ほど経過すると、新たに教養部の教師として採用される新進の若手が増え、学部との格差が問題になりはじめた。ある教師は赴任に先立って、恩師から「教養部へ行ったらもっぱら教育に専念しなさい。時間があったら研究をしてもいいよ。」と言われたとか。

 この格差の一部は、古手が定年退職するにつれてじょじょに解消されていったが、文部科学省からの研究費などは、学部と対等に支給されなかった。さらに今日、学部の上に大学院が設置されるのか、大学院が学部を併設するのかで、一悶着あった。業績至上主義が跋扈し、地方大学への研究費が東大・京大の何分の1しかないというクレイムも多く聞かれた。既存の大学からはなかったと聞く。

 結局、上に立つ人は格差主義が好きなのだと言うことがわかってしまった。


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書評「宇宙は何でできているのか」村山 斉 [わたしの書評]

 私が購入した段階ですでに、売り上げが18万部を超えていた。素粒子物理学をベースにした通俗書としては例外的な売れ行きだ。

 多くの人がまだ見ぬ宇宙の神秘を垣間見たいという知的欲望(ロマン?)の高さなのだろう。

 「宇宙は、どうやって始まっただろう?」「遠くに見える星は、何でできているのだろう?」「どうして、私たちはこの宇宙にいるのだろう?」「宇宙は、これからどうなっていくのだろう?」が本書の扱う謎解きの範囲だ。南部、ss-s-DSC03298.jpg小林、益川らのノーベル賞受賞が引き金になっていることは間違いない。

 書かれていることは、寝転んでわかるほど柔なものではない。表面だけをなぞってもっともらしい書評が書けるほど平易な内容ではない。初めて聞くクォークやグルオンなど知らなくて未知の世界へのロマンは楽しめよう。

 かなり平易に書くことに努めた跡は感じられるが、おそらく4章以降は物理を学んだことのない読者には唐人の寝言としか思えまい。たとえ本書の前半にロマンを感じたとすれば、それで充分というレベルの通俗書だ。それでも素粒子物理に無縁な人々がこれだけ読者になったということはすごいことだ。書評書きにテレビタレントまで動員する出版社もすごい。


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砒素を餌にする細菌 [徒然なるままに]

 日本時間12月2日午前4時から米航空宇宙局(NASA)の記者会見が行われた。、カリフォルニア州モノ湖で発見された微生物の発見に関するもので、微生物は「GFAJ-1」と呼ばれている。生物が生存することが不可能なヒ素濃度が高いモノ湖でヒ素を代謝に使用して生存しているというのだ。 

 生命の維持に不可欠な元素がなくても生きられる細菌が、通常の環境とは異なる米国の塩水湖で見いだされたと、NASAの研究グループが発表したことは、地球外に求めなくてもこの地球上に全く異質な生命体がまだまだみいだされたという可能性を導いた。s-DSC03306.jpg

 生物のタンパク質やDNAには、今日までのところ必須元素として「P(燐)」が重要な役割を担っているが、その燐の変わりを「砒素(ひそ)」が担っているという細菌だ。炭素の代わりをシリコンがに担っている物質もかつて話題となった。

 砒素が必ずしも猛毒物質としての機能を持たない生命体が存在していると言うことだ。
そこまで行かなくても、高温の温泉に居着く細菌類もすでに我々は知っている。

 知的生命体の発見にはまだ遠いが、探索すべき星が増えたと言うことだ。地球外生命体が発信したと思われるパルス信号が見いだされたというのも今年のことだ。

 蛸入道的な火星人には似ていない生命体が本当に宇宙にいるのか、楽しみだ。


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大学選択の基準 [徒然なるままに]

 日経の付録に、高校生がどういう基準で、いま大学を選択しているかのアンケートが掲載掲載されている。

 一見して驚いたのは、トップテンに超優良校東京大学や京都大学が漏れていることだ。かすかに名古屋大学がランクインしているのみ。関東では、明治・早稲田・立教が、関西では関西・立命館・名古屋の各大学はトップ3s-DSC03314.jpgに名を連ねている。巷では評価の高い慶応のランキングが低いのも気になる。更に驚くべきは、「時代のニーズに即した学部・学科がある。」の切り口からも、東大・京大は顔をださない。すでに老化した改革の余地の少ない大学と思われているのだろうか。

 選択理由のトップは、だんとつに「学びたい内容を学べる学部・学科がある。」。どうやら「就職実績がよい」、「教員・スタッフが魅力的とか」、「キャンバスの施設・設備」などは二の次になっているのか?

 世の中生きにくくなってきて生活防衛的な思考が主流となりつつあるのか。もしそうだとすると日本の将来は暗い。


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書評「カメラは詩的な遊びなのだ」 田中長徳 [わたしの書評]

 表紙裏に「写真の極意は金魚すくいにあり。斜め横から、日常をすくい上げよう。」と謎めいた秘伝を記している.以前に著者の「カメラに聞け--知的に遊ぶ写真生活」を読んだことがある。s-DSC03320.jpg

 この言葉通りに読んでゆくとまた苦労するのでは、と一瞬躊躇した。やはり予想道理だった。数多くのスナップ写真が入っているが、素人には本文との関係が素直につながってこない。言いしれぬ何かを感じるのだが。まあ、素人にはその良さが把握できない写真ばかりだ。

 著者はかつてのフィルムカメラ「オリンパス・ペン」が使い勝手を含めライカの次にお好みのようだ。私も好きなカメラの1つだったが、今はない。かなり自由に好きなことを語って一冊にする、それはそれで楽しかろう。


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勤労感謝の日って何のための日だ? [徒然なるままに]

 祝日と言うからには由来や意味が万人の納得できる日が望ましい.ところが我が国(他国もそうかもしれないが)の祝日は無意味なものが多すぎる。ただ休日を造るためだけに考案されたとしか言いようがない日が多すぎる。体育の日や老人の日などもただ付け加えただけの日のようだ。s-DSC03302.jpg

 昨日の勤労感謝の日などもその典型だ。かつての新嘗祭を形を変えてでっち上げたに過ぎない。新嘗祭の時代は、一応天皇が主催する空中の儀式になぞらえたものだった。(今でも宮中では何か祝っているらしいが)。アメリカの占領時代GHQの命令で変更されたに過ぎない。ひどいものだ。かつては陸軍記念日や海軍記念日があったな。名前を変えたぐらいでは存続は無理だったのだろう。今は跡形もない.(ちなみにこの日が何の為の祝日か知っている人どれだけいますか?

 もう一つの問題は形骸化した祝日を、時代に合わせて休みの数だけは変えず、日にちを都合の良いようにずらせたことだ。連休を造るなど祝日は単なる休日作成可能日で、どこへでも自由に変更できる候補日と化している。これでも祝日かよ。

 祝日の意味を考えるなどは、もはやとっくに死滅した。


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現銀(げんぎん) [徒然なるままに]

 孫に聞かれて困った。「現金って何」と。あわてて「現ナマのことだ」と答えると、「なんでナマ」というの。クレジットや商品券ではない。結局ポケットにあった小銭を見せてこれだ、ということで納得した。どうやらこれが正しい意味らしい。

 簡単な言葉ほど説明が難しい。難解な言葉は優しい言葉で言い換えれば済むことだから。
 (ある電子辞書には現金の説明がなかった。)s-DSC03293.jpg

 ついでに周りを見渡すと「現銀」という言葉が載せられていた。現金と特に対を成すものではないが、意味は現金と同じだそうな。ただ近世、京阪地方では、通貨として主に銀貨を使用たのでそう言ったらしく、歴史が「現銀」のほうが古いかもしれぬ。(広辞苑)


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古くて新しい酒 [徒然なるままに]

 別に格言のような言葉を吐こうとしている訳ではない。

 実は昨日押し入れのような物置に去年のボジョレヌーボー2本とビールHAIKENが3缶が出てきた。賞味期限はとうの昔に切れているし、発酵が進んでいれは酸っぱくなっているかもしれない。常温で長期間保存するとs-DSC03299.jpgどうなるかも興味がある。

 明日がヌーボーの解禁日なので、もし飲めれば我が家では古い新酒を試してみたい。
 一昔前は、空港の倉庫で開栓し誰よりも早く試飲するという馬鹿が出たものだが。 

 結局古いボジョレヌーボーをのんでみた。別に腐敗したようではなかった。もしかすると、30年ぐらい経た古酒もこんなものかもしれない。


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かつての学生運動の思い出 [徒然なるままに]

 「北小路 敏」という人知っていますか。元京大の学生でした。たぶん京大学生自治会復興の立役者でしょう。京大では滝川事件を契機に自治会組織を解散させ、学生の意見を集約する団体はほとんど小さいグループばかりでした。

 京都大学へ1956年入学当初から仲間を増やしつつ、自治会復興をもくろんでいました。この当時から60年安保頃までは学生運動の高揚期でした。講義時間の終わりの15分を活動に使わせてくれと担当講師の許可を得るなど。活動は穏健そのものでしたので、多くの学生の共感を得、少しずつ組織拡大を計っていました。学長室前で自治会を認めるようハンガーストライキを本人が行ったときは、数多くの教養部学生が励ましや支援に訪れました。大学側も警察権力で排除するなどという手段はとりませんでした。s-DSC03296.jpg

 最終的には自治会は復興し、彼はさらなる発展を望んだのでしょう。共産党左翼ではものたりなかったのでしょう。共産党の分裂により共産主義者同盟(ブント-いわゆる極左過激派)に所属し東京で活動していたと思う。10年ぐらい前からあまり動きは伝えられなかった。頭脳明晰な男だったので、運動の収束を計り消えていったのだろう。たまたま新聞の死亡記事欄にその名を見たので、あの頃はわたくしも若かったな、と学生時代を思い出す。一度も言葉を交わしたことはなかったが、宇治分校というところへ押し込められたものの一人として、哀悼の意を捧げよう。


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電子書道 [徒然なるままに]

 文字に関わるあらゆる出版物は、急速にデジタル化の波に押し流されようとしている。個人の好みにかかわらず、文字や画像の情報は、デジタル化した電子データとしてしか、我々社会一般人へは供給されなくなる時がいずれ来るだろう。単調な0,1文化社会。

 グーテンベルグの印刷術開発により、人-人間の情報は紙媒体による保存・伝達に好むと好まざるとに関わりなく突きすすんでいったのと同じ道を、コンピューターを媒介としたデジタル化革命は我々の前にせせり出ている。かつては書籍・雑誌はデジタル化時代に生き残れるかが問われてきたが、s-DSC03321.jpg今やデジタル化革命をいかに取り込むかが問われる時代となっている。ただCDやDVDの記録は50年も持たない。紙媒体など物理的にこの目で確かめられる記録は100年ぐらいはへっちゃらだ。

 ここでいささか素っ頓狂な提案をしたい。筆に頼った書道は生き残れるか、ということだ。技術的にはなんら問題となることはないが、文字の風格、書のサイズなどでは、「美」をどう見るか、複製の問題、持続性など技術的にはいささか検討しなければならない問題が潜んでいそうだ。

 下手をすると地下道両壁の広告と間違えられるかもしれぬ。


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情けなや、菅総理 [徒然なるままに]

 内政・外政の現状をマネージすることはあなたの手に余るものなのでしょうか?尖閣列島に始まるあなたの対応策の指示や決定はなされたのでしょうか。下僚に任せて済む問題ではないでしょう。日本の総理がこう決断していると言うことを海外へ示さなければならない時ではありませんか。国民は外交の裏側まで知り尽くしたいといっているわけではありません。油田開発やレアアース問題は我が国のアキレス腱になりつつあり、及び腰になることはわかりますが、我々以上に知恵者を抱えている内閣がどうにもできないのは、腫れ物に触るように何とか穏便に進めたいと言う情けない気分が、内閣に蔓延しているからではありませんか。

 国会における菅総理の表情を見ていると、民主党代表戦以前のような生彩ある雰囲気が感じられません。投げやりな感じです。重要な決定を仙谷官房長官と岡田幹事長に丸投げして、まっとうな内閣運営はできると思いません。DSC03256.jpgロシア大統領の国後来訪を、大使を召還するような振りをするだけで、百戦錬磨のロシアに効果ある対抗措置が行われたとは、だれも思わないでしょう

。小沢問題も自らの関与を避けているように見られます。今小沢に詰め腹を切らせても、せいぜい民主党が議員数を減らす程度でしょう。悪ければ総選挙という手も残っているではありませんか。

 APECでは中ロの首脳に会いたい会いたいと物欲しげな態度だけは止めください。会ったことが得点となるなんてわびしいことです。


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書評「老いを愉しむ言葉」 保坂 隆 [わたしの書評]

 いい老後を愉しむため、著者が選んだ格言や賢者の一言の含蓄のあるところを掘り出し、それらに触れることを通じて、我が老後の人生を喜び励ますのも、これからの味わい深い生き方だろうとと、著者は進めている。何しろ心の専門医の著作なので、最後は「素直に死んでいく、楽しく老いていこう」となる。DSC03286.jpg

 不断に努力されているのだろう。博学の著者と共に、古今東西の言葉を味わい巡り歩くことになる。章立てに構成されていて、生きがいの章とか、悲しみの章など6章ある。

 理論的な著作ではないから読みやすく理解しやすいが、多少お説教調のところが頭をもたげている調子のところもあり、こんちくしょうと感じる場面もある。格言等を引用した著作は、ここが難しい。格言の原作者ではないので、引っかかるのと、こんちくしょうと思うところのバランスが難しい。


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学者の評価は難しい [徒然なるままに]

 ノーベル賞受賞者は傑出している人たちだ、と言うことには異論はない。しかし分野を限っても、その1人のために10人ぐらい(もっと多いかな)の同等な功績のある人たちが涙をのまされる。

 ノーベル賞はすべてスウェーデンで審査されているわけではない。今日ほど学問が多くの人たちによって進められる状態は、中から一人二人を選んで他を無視することはなんとなく公平を欠く。旬の学者も時が過ぎればただの学者と見られてしまう。芥川賞ぐらいの価値だと思えば少しは気分が落ち着く。s-DSC03326.jpg

 1つのお祭りだと思えば、さらっと見過ごすこともできるが、社会が水戸黄門の印籠のような役割を果たさせる仕組みはいかがなものか。政府の要職に招聘したり、顧問として依頼するのは、必ずしも受賞者が適任ではないこともある。

 私は失意の中で死を迎えた数多くの偉かった学者に憐憫の情しか、掛けられないのか。
それは受賞者が正しい選択だったのかに起因するだろう。分野を絞るだけでも並々ならぬ努力が必要だろうから。


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書評「東京島」 桐野夏生 (文庫本) [わたしの書評]

 実に変わった本だ。船旅の途中、ふたりは海難事故に遭い無人島へたどり着く。そこへ与那国島へ野生調査に出かけた青年が脱走して漂着すs-DSC03319.jpgる。首都圏のフリーターだ。更にまたホンコンと呼ばれる、素性のわからない中国人男性が11人がこの島に置き去りにされてゆく。女は最初に漂着したグループ(夫婦)の女しかいない。ここから先は意図不明の話が延々と続くことになる。 なぜこのようなグループの構成が必要なのかはわからない。この島「東京島」が、現実社会のどの面を象徴しているのか、話は野生らしき生活が延々と続くが、私にはこの内容が一冊にまとまっていることすらよく理解できないわからない。が、不思議な魅力を感じさせる。

 桐野夏生の小説が、かねがね難しいと言うことはよく知っているが、これほど読む人を悩ます本も少ないだろう。ジオラマやグロテスクやOUTにはついてゆけたが。


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同窓会寸評 [徒然なるままに]

 先日同窓会に出席してきた。入学時には120名ぐらいいたはずだが、亡くなった人や日程が合わない人などがかなりおり、出席者は三十数名だった。遠路はるばると出かけてくる人もいるので、良い成績ではないかと思う。

 最近は2年毎に開催しているので、常連さんの顔と名前はだいたい覚えているが、30年ぶりなどと言われると、顔の面影でかすかにDSC03279.jpg推量することしかできない。

 常連さんはやはりなかなか元気で、70すぎてもテニスなどをこなしているようだ。70歳を超えた同窓会ともなると、話題は病気の話が多くなる。10年ほど前までは、誰それがなくなったそうだと言う程度だったのが、も少し深刻な話になる。ガンと共生している人や脳梗塞などで行動が不自由になった人と共に語ることになる。不思議といたわり合うことがない。病を持つ人もそれなりに突っ張って生きているからだろう。

 よくよく反省してみると、定年退職後に同窓会へ出席できる条件は、交通費などの諸経費が不自由なく出せる人に限られてくるような気がする。東京-大阪間を一泊二日でやってくるためには。10万円は用意する必要があろうから。

 考えてみるとやはりエリートの会合なのだ。


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読書抜きの生活パターン [徒然なるままに]

 あなたは読書なしで日々の生活に不自由を感じませんか.。 調査会社の調べによると、活字離れが進む中、読書に親しむ人は年々少なくなっているらしい。あなたは図書・雑誌に年間どれほど出費していますか、の問いに、年間(月間ではありませんぞ)1万円未満という人が7割を超すとという。

 年間1万円というと、月千円以下と言うことになる。漫画本はたぶん書籍に分類していないのだろうから、もう少しは本のための出費はあるのかもしれない。活字本しか本と認めていないのかもしれない。s-DSC03295.jpg

 働き盛りのある青年にこの話をしたところ、「まず全然買わないな。買うのはテレビガイドだけ。だから新聞もいらないという。」理工系の人間になるとこういう極端な人までいるのだろうか。新しい生活の知恵はテレビで充分得られていると。

 電子書籍が現れたら活字離れが少しは収まるだろうか。本来本からの知識を必要としていない人々だから、事態な変わらないだろう。活字を読むことと画像を感覚で把握して知識を得てゆく人々の思考回路の変化にメディアの進歩がついて行けていないのかもしれぬ。

 機器の操作マニュアルに頼らない層の出現は、知識の伝達方法の抜本的な革命を求めているのかもしれぬ。


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 [徒然なるままに]

 こんな字、知っていますか?

漢字は奥が深い。演歌の中にも見受けられるのです。字義は「鳥のねぐら」と言う意味だそうです。蛇などが体を渦巻き状に巻いた状態をも指すらしい。s-DSC03297.jpg

 北島三郎が歌う星野哲朗作詞の「塒」には、三小節目に「ここが塒さおまえの側・・・」
作詞家は博学なのだなと改めて感服する。

  泉鏡花、城之崎を思おう、「中には塒に立ち迷う旅商人の状も見えた」


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書評「ぶらりミクロ散歩」田中敬一 [わたしの書評]

 著者は電子顕微鏡を駆使して生物を研究している専門家だ。したがって、本書は、電子顕微鏡を通してみた、我々の知らない世界をさまよい歩かせる。本書のために何でも見てやろうというお節介に充ち満ちた写真集といってもよいかもしれぬ。s-DSC03290.jpg

 著者は、どうやら定年退職後に自由に使える顕微鏡を手元に用意できたようで、それを駆使して電顕に戯れているの図だ。

 専門書ではないから詳しい解説は不要だが、各画像についてはもう少し解説があった方が読みやすいし、納得しやすいと思う。まあこの目次の順では難しいかもしれぬ。


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人口爆発と資源枯渇 [徒然なるままに]

WWFは世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature)の略称だ。世界最大規模の自然環境保護団体で国際的なNGOだ。

 そのWWFが気になる報告書を発表した。「人間の自然資源の需要は、40年前に比べ倍増していて、現在の消費生活を支えるためには、すでに地球1.5個分の資源が必要であり、飢える人々が続出するのは当然の成り行きだ。」と記している。DSC03268.jpg

 わずか先の2030年までには地球2個分に相当する資源が必要となり、世界中の人々がアメリカ人のような豊かな生活をするのには、地球4.5個分が必要となる、と述べている。

 これは人類生存に対する警告だから多少は多めに見積もっているかもしれない。植物資源は、かなりのスピードで工場生産化されつつあるし、必要面積も徐々に立体化されつつある。人類の知恵がつきない限り、弱肉強食の世界にはダイレクトにはなるまい。

ワールド・レスリング・フェデレーション(World Wrestling Federation)WWFと名称争いをして、自然環境の方が勝訴し、 レスリングの方が (World Wrestling Entertainment)WWEとなった。
 


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退職後のカネの入り具合 [徒然なるままに]

 ふつう退職後の現金収入といえば、年金が主になるだろう。かつて年金をそっくり預けて利子だけで食ってゆく道が可能であるよき時代があった。

 しかし今や退職金や年金をまともにもらえるのかを心配しなければならない。不思議なことに、日本では55~75歳の退職者の過半数はその収入に満足しているという幸せなデーターがある。これは退職後の収入でやってゆけるためには、どうやら生活の質を少々下げれば対応できると言うことらしい。幸せな年代といえる。

 しかし現役世代では、退職後の収入に満DSC03258.jpg足できそうだという割合はわずか1割に過ぎない。1割ですぞ。退職者の半数も何とかしてさらなる収入を得たいと望んでいる。すでに退職してかなりの年金収入を確定し、エンジョイしている人々を除けば、トータルの配分額は税金を上げない限り見込みがないだろう。そこで消費税率上げが避けられない道筋が見えてくる。
所詮まともに生きるのが難しい時代だ。生活保護世帯の方が収入が良いという逆差別も見られる。そこで若者がますます年金積み立てに非協力の理由ができあがる。
 60代以上の高齢者が、特殊なビールスなど何らかの原因で急に減少する事態が起こりうるだろうか。あたくしなどはその第一陣に割り当てられる運命にあるが。


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書評「孤舟」渡辺淳一 [わたしの書評]

 去る大手の旅行代理店を60歳で定年退職した男の、第二の人生の悲哀がこれでもかこれでもかと、手を変え品を変え迫ってくる、予期しなかったバラ色はずであった第二の人生の夢の崩壊を描いた小説だ。「ひとひらの雪」を新聞紙上の連載小説として読んだことしかないので、著者の小説をまとめて一冊読むのは初めてだ。

 バラ色の第二の人生を待っていたのDSC03255.jpgは、娘・妻の家出。予期せぬ進行に心の準備のない男が、やせ我慢の生活を送ろうとするが、結局はすべてが裏目に出て、妻が戻ってくることで一件落着するという、60男の定年後のはかない抵抗の人生を描いたものだ。

 ある意味では破局の描写をここまでで踏みとどまっていることで普通の読み物に成り下がっている。小説だから仕方がないのかもしれないが、現実にはもっと深刻な話が多い。そこをえぐり出したものを著者に期待するのは無理かもしれないな。甘い味付けが著者の本領かもしれないので。


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今日本でもっともうっとうしいと思うこと [徒然なるままに]

 毎日メディアを騒がせていている話、見ざる・聞かざるを得ないところがうっとうしい。


 ・粘りに粘る、小沢一郎のカネと政治の問題(どう転んでもプラスにはなるまい)

 ・権力は腐敗するを地で行った大阪地検特捜部の証拠改ざん問題
  (大阪には他にもいくつかの不祥事がある)

 ・中国を刺激したくないムードがぷんぷんする尖閣諸島領有権問題DSC03275.jpg
  (お互いが腫れ物に触るように注意深く動いているのならいいが、
  今は日本側の配慮ばかりが目につく。)

 ・日本をいじめる妙策、円高株安       政府は対案をたてられない
  (「断固たる処置をとる」は聞き飽きた。)

 ・回復基調が見つからない経済不況とひろがる社会不安
  (グローバルな不況下だからある程度は仕方がないが、日本は切り札がないのではないか?)

 ・実行力に乏しい菅内閣のもたもた
  (国会答弁はその日暮らしの言い逃れ。不言実行の内閣を目指すのではなかったか)


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人間のエゴの結晶 生物多様性条約 [徒然なるままに]

 今京都でこの条約に基づいた具体策を検討するための国際会議が開催されている。新聞には一部分しか報道されていないが、地球は人間がコントロールできると言う傲慢な立場から、話が始まっているようだ。

 例えば医薬品の素材を先進国が医薬品製造に利用したときの利益の配分について揉めている。素材・原料は地球がある限り生産可能と思っているらしい。そこには地球をどんな状態に保護するかという大方針は見いだされず、その場限りの対症療法にしかない。「いつまでもあると思うな、親と金」ということわざがあるが、一流の学者さん達が全く目もくれず素材の取り合いをやっている感じだ。DSC03251.jpg

 調査によると毎年4万単位で数えなければならないほど、地球上の生物の種が絶滅していってるそうだ。不思議なことにこの事実・結果が人間の生存にどのような影響を与えつつあるのか、議論は全く聞こえてこない。恐竜時代から見れば種の数は膨大な数になっているが、それがどれほど絶滅したら人間の生存が危うくなるのか?適正な種の数は?そのような基礎データ抜きに議論している人たちは本当に科学者なのか?レッドブックなどとかっこうよく記しているが、更に絶滅種が増えたとき、人類はどのような作業をしなければならないのか、皆目見当がつかない。

 たぶん人類が危ないと感じたときはもはや手遅れなのだろう。地球を我がものとして支配してきたヒトが絶滅したら、どんな地球になるのだろうか。


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やぶにらみノーベル賞 [徒然なるままに]

 毎年この季節になると、今度は誰それが受賞するだろうと、世間では門前の雀がかまびすしくなる。専門分野の方の予想や期待などは流れてはこないが、たぶん相当議論されているだろう。特に今年は京大の山中教授が有力候補と見られていただけに、日本の期待はここに集中していた。

 世界中の専門家の意見を聴取し参考にするとはいえ、スウェーデンの学者が中心となって非公開で選考されるので、世間の予想や期待感はなかなか素直に満たされない。

 選考委員会に政治的なバイアスが強く掛かっているのは誰しも認めるところだが、極端な平和賞以外は予想しにくい。

 たとえば物理学賞を取り上げてみようか。過去数十年にわたる科学的発展は、むしろ選考の目を曇らせる心配がある。声の大きな方向にねじ曲げられることはないだろうが。定年過ぎの学者に与えることは少し古すぎる認識ではないか。世間の評価が定まるまで待つというのが委員会の方針らしい。DSC03264.jpg

 選考はどちらかというと、科学の発展の将来性や社会的貢献度がかなり重視されるらしい。20年ほど経った古い話だが、選考委員の下で働く専門委員の一人が、科学的貢献だけでは難しいと言う話をしているのを、田舎のレストランで聞かされたことがある。

 さて分野が決まっても、優れた貢献をした候補者は悩ましくなるほど沢山いらっしゃる。同等レベルの候補者が数名リストアップされたときには、AとBか、AとCかは決めがたいことが多く、受賞者がその分野の学者の多くを納得させるものでないことはしばしばだ。ことしもこの例に漏れない。

 しかも落選すればその分野での受賞は二度とない、というのが常識だ。

 文句なくだんとつの場合を除き、不平・不満・ねたみ等は避けられない運命にある。

 今少し選考過程の可視化が望まれるのではないか。


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書評「エントロピーがわかる」 アリーベン ナイム(中嶋一雄訳) [わたしの書評]

 本書は、情報理論や確率理論の成果を用いて、初心者にはとらえどころのないエントロピーの概念を、簡単なサイコロゲームを用いた思考実験を通じて、常識的理解ばかりでなく、エントロピーのより深い考察を提供したいという意図で書かれたものだ.

 物理学の初心者にとって体感的直感的に把握しにくい概念には、エントロピー以外にも相対論で結論される「時間の短縮」量子論の基礎概念「不確定性関係」など初心者を悩ます術語には事欠かない。その1つへの挑戦だ。

 さて著者の意図は達成されたか?情報理論の説明が、古典的な説明より理解しやすかったか?判定が難しいところだ。

 著者が情報理論の専門家なので、ひょっとすると「エントロピー」よりも、エントロピーに絡めた情報理論の考察に興味のDSC03247.jpg重点があったのかと疑念を挟む余地を残す。

 情報理論は理解できたが、エントロピーはね、とならなければ幸いだ。

 ブルーバックスシリーズにはもう少し平易なものもある。そちらを先に読まれることをおすすめする。

 一気に熱、温度、秩序、無秩序、時間の矢、宇宙の熱的死などに話が飛ぶのは、いささか本書のでは超えるものではないのか。


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ああ小沢一郎 [徒然なるままに]

 とうとう検察審査会という伏兵に足をすくわれた。遠い将来無罪になったとしても、小沢流権力システムの動ける余地はもはやそこにはないだろう。

 田中角栄→金丸 信→小沢一郎という悪の枢軸も黄昏が見えてきた。これで、民主党政権内の政治力学はかなり変わるだろう。DSC03193.jpgゼネコンの裏金に基盤をおき、選挙を牛耳ってきたスタイルは、すでに過去のものになってしまっていることをついうっかり忘れていたのか。

 小沢時代が終わり、よりクリーンな政治システムが生まれるチャンスだが、管ではだめだろうな。政治は草食系よりは肉食系の方が適している。
 とうとう検察審査会という伏兵に足をすくわれた。遠い将来無罪になったとしても、小沢流権力システムの動ける余地はもはやそこにはないだろう。

 田中角栄→金丸 信→小沢一郎という悪の枢軸も黄昏が見えてきた。これで、民主党政権内の政治力学はかなり変わるだろう。ゼネコンの裏金に基盤をおき、選挙を牛耳ってきたスタイルは、すでに過去のものになってしまっていることをついうっかり忘れていたのか。

 小沢時代が終わり、よりクリーンな政治システムが生まれるチャンスだが、管ではだめだろうな。政治は草食系よりは肉食系の方が適している。


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権威、権力の失墜 [徒然なるままに]

    日本では、あっという間に現状の社会システムの1つの検察の権威が地に落ちた。国民の監視が厳しく、うまく覆い隠せる時代は過ぎたことを検察は忘れていた。 権威や権力の元を探ると、「権」は漢和辞典によると、字義の終わりに方にあるが、たぶん「いきおい」、「物事を思い通りに処理する威力」と言う意味を有しているのだろう。 権威の意味が、「他人を従わせる威光」DSC03195.jpgだけではもの足らなくなる。そこで追加されるのが、「自発的な服従」を促す力だ。進んで神の教えに従うという状況を意味することに拡張すれば、「権力」とは他人を服従させる強制力(力)と言うことになる。 今の問題は検察権力だが、政治権力の一部に元を発している。国家は法の制定権、武力集団などを巧みに利用して、実効的に人民に対する支配権を保有することになる。これが権力だ。 今の問題は検察権力が政治権力を従わせるほど、巨大となり自立運動を始めたことだ。
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書評「生物多様性とは何か」井口徹治 [わたしの書評]

 著者は、一貫して「地球環境と生物との関係」や「生態系多様性の保持」への警告を、ルポライターの立場から取り上げている。人類と生物ネットワークとの望ましい共生環境について、多くの著書をものしている。分かり易く解説してくれている。

 生物多様性の保持をよしとするならば、もうすでに地球環境は危険な状態に落ちいっていると言える。ただ生物多様性は具体的に定義しにくい状況で、善悪の判断はどうやら現在の「ひとの生活」にプラスとなるかどうかで線引きされていて、現状維持が大切、ここ数十年の生物環境の変動をなるべく元の状態に戻す努力をすべき、と言う風に読めるのはわたくしだけだろうか。DSC03206.jpg

 恐竜時代から現在まで、生物環境は激変してきた。その環境は人が手を出さないと言う意味でプラスの方向に進んできたのだろうか。トキの再生は生物多様性復活の名の下にひとが勝手に多様性をいじり回したことにならないのか。ある昆虫が滅亡することが生物多様性に反することなのか。

 あまり崇高な理念を掲げず、人類が生存している間だけでも、生物多様性をどう破壊したり、曲げたりしたりしなければならないかという戦術論を考えた方が良さそうだ。今人類は生物多様性に害のあるシステムを、都合の良いように理屈をもうけてコントロールしているだけではないのか。ブラックバスが琵琶湖を占拠するのを阻止する科学的根拠があるのか。芦ノ湖では良くて琵琶湖では良くない、とはあまりに人類の勝手ではないのか。レッドブックは無意味なものなのではないか?


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